November.6,2009
Vol.60 STRATOVARIUS in Japan 2009
ヨーロッパのメタル市場は日本より遥かに恵まれた環境にある中でも、生き残ることは決して容易ではない。そしてメロディック・ヘヴィーメタルの「礎」として15年以上も君臨し続けているSTRATOVARIUSでさえ、その道程は数々の困難を乗り越えてきた。
バンドを長く継続させる過程には必ずいくつものドラマが展開する。メンバーチェンジ、追及する音楽の方向性、意見の相違、作品の評価、アルバム・セールス、過酷なツアー、ソロ活動、メンバー間のエゴ、レーベル及びマネージメント契約など…どれもがどこのバンドも必ず一度は直面する問題ではないだろうか。STRATOVARIUSにはメンバーチェンジ、レーベルとのトラブル、バンド分裂状態、そして主要メンバー、ティモ・トルキの脱退など、幾つもの失意の中で、その都度自分達の弱点を強化していける底力があったのだ。
昨年、ニューギタリストとしてマティアス・クピアイネンを迎え入れ、今年5月に通算12枚目となる新作『Polaris』を発表し、9月に来日公演を果たした新体制のSTRATOVARIUSは非常に安定していた。コメント映像でフロントマンのティモ・コティペルトは「公演前までは不安があった。でも演奏した後、その不安は消えた」という言葉に隠された裏には、彼らにとって日本のファンが自信に繋がる一番のバロメーターだと受け取れる。「すべては日本から始まった」と何度も繰り返すように、メロディック・ヘヴィーメタルが過小評価されている時代に、日本人が世界で一番早くSTRATOVARIUSを評価したのである。ヨーロッパや南米でも絶大な人気を誇る彼らでも、日本は特別なマーケットであり、自分達を育ててくれた恩があると謙虚な言葉を表現していた。危機に打ち克った痛みと喜びを知る者こその思いやりの意である。
新メンバー、マティアスの曲「Deep Unknown」が、ニューアルバム『Polaris』のファースト・シングルとして採用されるほど、今後のSTRATOVARIUSは彼の才能に託された部分は隠せない。4歳からクラシック・ギターを弾いていたというマティアスは、高度なテクニックを持つギタリストだけに留まらず、コンポーザー、プロデューサー、エンジニアとしても活躍しており、自分のスタジオも所有しているというマルチ・タレントの持ち主だ。しかも今年まだ26歳になったばかりだというから、今から彼の成長ぶりにも大いに期待できる。
後続のバンドに計り知れない影響を与え続けてきたSTRATOVARIUSはフィンランドのバンドではあるが、メンバーにはスウェーデン人(イェンス)とドイツ人(ヨルグ)がいることもあり、ヨーロッパを代表するバンドとして、今後も全力疾走で躍進していくであろう。

STRATOVARIUS (ストラトヴァリウス):
Timo Kotipelto – Vocal
Matias Kupiainen – Guitar
Lauri Porra – Bass
Jorg Michael – Drums
Jens Johanson – Keyboards
Polaris
STRATOVARIUS
発売日: 2009/05/20
■News
アルバム発売後、ドイツ、ポーランド、台湾、中国などを回って、日本公演後、アメリカ、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、チリ、ブラジルといった北と南の両アメリカを制覇。11月頭にフィンランドに戻り、8本のショーを行い、1月よりヨーロッパ・ツアーを開始する。南米ツアーの楽しい様子は彼らのオフィシャル・サイトからも映像が見られる。You Tubeはこちら。
■Link
STRATOVARIUS オフィシャル・サイト
http://www.stratovarius.com
STRATOVARIUS MySpace
http://www.myspace.com/officialstratovarius
ビクターエンタテイメントによる公式サイト
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A016778.html


















