DOKKENのメジャーブレイクは’80年代前半であるが、実際に結成されたのは’76年のことである。だから最近はやたら「結成25周年記念」的な話にキャリアの長さを感じるが、’80年代前半に出現したLAメタル陣とは一線を画して、DOKKENはなかなか相当なベテラン陣に属している。LAメタルというジャンルが誕生する遥か以前に、バンドの中心核ドン・ドッケンは、ドイツに渡ってクラブを回りながら自費制作でリリースしたシングルがSCORPIONSのプロデューサーで知られるディーター・ダークスに認められ、名盤『Blackout』のバックアップ・ヴォーカルにも参加していた。そしてフランスのCarrereレコードとの契約に結びつき、元XCITERでギターを弾いていた稀代の天才ジョージ・リンチがメンバーとなる。DOKKENの歴史上、実際既に20名近いミュージシャンがバンドを出入りしている。勿論、有名な話では元RATTのフォアン・クルーシェや兄のトム、ボビー・ブロッツァー、EUROPEのジョン・ノーラムさえも。
しかし、やはりDOKKENのインパクトあるラインアップはジョージ・リンチとジェフ・ピルソンが在籍していた頃ではないだろうか?ドンのメロディックなヴォーカルと、ジョージの天才ギターテクの絶妙なコンビネーションは実際には、私生活では火と油の仲だった。LAメタルがシーンの上り坂を迎えた頃、DOKKENのファースト・アルバム『Breaking the Chains』の哀愁漂う独特なサウンドにアメリカ人は注目し始め、セカンドの『Tooth and Nail』で彼らの知名度は一気に頂点に達し、商業的な成功も収めた。’86年、DOKKENは映画“エルム街の悪夢3”で「Dream Warriors / Back For The Attack」をサントラに収録。’88年に日本でのライヴ・アルバム『Beast from the East 』を残して、バンドは空中分解へ向う。ジョージとドラムのミック・ブラウンはLYNCH MOBを結成、ジェフは自分がフロントマンのWAR AND PEACE、そしてドンはソロへ…。 ’93年にはDOKKEN復活アルバムも制作されるのだが、ジョージがまた脱退するには数年しか時間を要さなかった。それでもDOKKENはコンスタントに活動を続けており、素晴らしいプレイヤーと共に制作された新作『Lightning Strikes Again』のリリースが待ち遠しい。
最後に特筆しておくべきことは、やはり、ドン・ドッケン個人の才能。ヴォーカリストとしての好みはあるかもしれないが、’80年代〜’90年代に彼が手を貸した“Don’sチルドレン”のバンドの数は計り知れない。それほど、彼はLAロック・シーンでは人望厚いゴッド・ファーザー的存在なのである。
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DOKKEN:
Don Dokken - Vocal
Jon Levin - Guitar
Barry Sparks - Bass
Mick Brown - Drums


