'07年11月、ヴォーカリスト、ジャック・ラッセルと、ギタリスト、マーク・ケンドールは「友情の30周年」を祝ったはずだ。時は'77年、ジャックの才能を見抜き、どうしても彼を自分のバンドに引き抜きたかったマークだったが、当時のバンド・メンバーがそれに反対した為、マークはGREAT WHITEの母体となるDANTE FOXを結成することにした。LED ZEPPELINやAC/DCから影響されたブルージーで正統派のロックを基調に、二人はLAクラブ・シーンの常連としてライヴを重ねてきた。そんな中、ジャックはドラッグで逮捕されるなど、その後も“お騒がせ”を繰り返したが、シンガーとしての評価は非常に高く、成功するには若干時間がかかりながらも、溢れる才能の結果は間違いなくついて来た。
'84年のインデペンデント・EPデビュー『Out of the Night』や'86年の『Shot in the Dark』はすぐにローカル・ラジオで話題となり、キャピトル・レコードと契約、再リリースすることになる。'87年にメジャー・リリースされた『Once Bitten..』は翌年プラチナ・ディスクに輝くが、続いてリリースされた'89年の『...Twice Shy 』からMOTTO THE HOOPLEのカバー「Once Bitten Twice Shy」がシングル・カットされ、たちまちプラチナから2ヶ月後、ダブル・プラチナ・ディスクを獲得。グラミー賞の“ベスト・ハードロック・パフォーマンス”賞にもノミネートされ、その年はBON JOVIと同クラスの大成功を収めるバンドに昇格。'90年には初来日も果たしている。
RATTとTESLAと共に回った長いツアーのせいで、次のアルバム『Hooked』が発表されたのは'91年のことだった。勢いに乗っていた彼らは、その作品でもゴールド・ディスクを獲得したが、次作『Psycho City』はそれほどまで行かず、初めて伸び悩んだ途端にベスト盤のリリースを最後にして、キャピトルから契約を解消させられてしまう。それでも彼らはそれ以降も休むことなく『Sail Away』、『Let It Rock』、『Can't Get There From Here』と他レーベルよりリリースし、ノンストップでツアーにも精を出した。
ところが、どのバンドにも一度は訪れるであろう「息切れ」を感じたのだろうか、'00年に入るとマークが脱退を表明してしまう。ジャックもソロを発表していたが、結局の所、'01年の暮れにカリフォルニアで行われたラスト・ライヴがライヴCD『Thank You... Goodnight』になってGREAT WHITEの歴史はエピローグを迎えたと思ったが…。
1年ちょっとして、ジャックから連絡を受けたマークは再び一緒にやることを決意する。その直後の'03年2月、ロードアイランドでライヴ開始直後に、仕掛けのパイロが暴発して火災事故が発生。死傷者だけでも100人に上り、 犠牲者はファンだけではなく会場にいた音楽関係者も多数含まれており、当時のギタリスト、タイ・ロングリーもその一人となってしまった。アメリカで大問題となったこの事件は、GREAT WHITEのマネージャーは逮捕された。メンバーはどん底な気持ちから立ち直るべく、被害者の家族のために資金を集めるツアー行った。この事件が沈静化するまで暫くは辛い思いだったであろう。
様々な経験を得て、彼らのブルージーなロックはきっと渋みを増したことであろう。30年の友情で結ばれたマークとジャックは風貌まで実に渋くなった。そして、今年は活気を取り戻し、なんと8年ぶりのスタジオ・アルバム『Back To The Rhythm』がリリースされた。今年の3月にたった24日間で録音され、ギタリスト兼キーボーディストのマイケル・ラーディーがエンジニア、プロデュース、ミックスまで完成させたという多才なベテラン技だ。これからも息の長いバンドであり続けると確信させられる。
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GREAT WHITE:
Jack Russell - Vocals
Mark Kendall - Guitar
Michael Lardie - Keyboards & Guitar
Sean McNabb - Bass
Audie Desbrow - Drums


