現在、2組のL.A. GUNSが存在する。FASTER PUSSYCAT同様、同じ巣からの分裂が原因だ。
そしてこのL.A. GUNSはかなりややこしい歴史を持つが、殆どのロック・ファンが知っている通り、ギタリスト、トレイシー・ガンズはアクセル・ローズと共に'80年代中期、GUNS N' ROSESに在籍していた。トレイシーの同級生でもある、スラッシュが加入する以前のことである。
元GIRLのシンガー、フィル・ルイスや、元W.A.S.P.のドラマー、スティーヴ・ライリーが参加した以降のラインナップでL.A. GUNS が成功を手にしたのは'88年だった。セルフ・タイトル・デビュー作から「One More Reason」や「Sex Action」をヒットさせ、更にセカンド・アルバム『Cocked and Loaded』からシングル・カットされた「The Ballad of Jayne」で絶頂期を迎える。'91年にサード・アルバム『Hollywood Vampires』を発表した頃、トレイシーはRATTのボビー・ブロッツァーやマイケル・シャンカー等とプロジェクト、CONTRABANDを結成。フォース・アルバム『Vicious Circle』はポリグラム・レコードとの最後の1枚となり、L.A. GUNSからはフィルを始め、数人が脱退した。
新ヴォーカリストとしてBANG TANGOのジョー・レステなども候補にあがったが、結局は元LOVE/HATEのジズィー・パールに落ち着き、元GUNS N' ROSESのギルビー・クラークがプロデュースを請け負うなど、'90年代のL.A. GUNSは地道な活動を続けていたが、’99年にはオリジナル・ラインナップでいきなり復活し、アッという間に『Live: A Night on the Strip』をリリース。それからまたバンド内は出たり入ったりとバタバタするのだが、肝心のトレイシーは'02年にはニッキー・シックスと組んだBRIDES OF DESTRUCTIONでの活動に夢中になり過ぎて、L.A. GUNSそっちのけになってしまい、他のメンバーはトレイシーなしでもL.A. GUNSを名乗ることを決意。ところがBRIDES OF DESTRUCTIONの2作目は商業的に伸びなかったこと等を理由に、今度はフィルが参加する前のシンガー、ポール・ブラックを再び迎えて、トレイシーはソロ・プロジェクトを結成。(L.A. GUNSの数々のヒット・ナンバーの原曲の殆どは、ポールのペンによるものだ)しかし、そのプロジェクトがぱっとしないので、自分の名前にはやはり「“L.A.”とつけてから名乗った方がいい」と、とレイシーが虫のいいことを言い出して、現在に至っている。そうは言っても、“ガンズ”はトレイシーの名前から来ているのだから理屈の通った話だ。ちなみにベースのジェレミー・ガンズは7歳年下の弟と共に2年前からトレイシーの養子になった。ドラマーのチャド・ステュアートはファスター・プッシーキャットにも在籍しているが、メインはL.A. GUNSのようだ。
トレイシーはギタリストとして過小評価されている感じもするが、LAメタル・シーンの中では長年重要な役割を果たしている存在である。
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L.A. GUNS:
Paul Black - Vocals
Tracii Guns - Guitar
Jeremy Guns - Bass
Chad Stewart - Drums



