一体、このバンドをどう表現していいものだろうか?どうであってもRocklahomaの大トリを務めるに相応しいエンターテイナーの集団である。勿論、バンドとして申し分ないテクニックと、元気一杯のキャッチーな楽曲を迫力あるサウンドで聴かしてくれる。だが、彼らの存在は社会的に歓迎されないことが多かった。その理由は何か?品行下劣な痛快ロック?インパクトありすぎてクドイ?NEW YORK DOLLS よりもセクシーでない?KISSよりもメイクがかっこよくない?Alice Cooperよりも知性がない?Ozzyよりもクドイ?教育委員会の敵?ひたすら能天気でおバカ?気持ち悪い怪物?…色々なことを言われ続けていた。
彼らの歴史は'70年代前半から始まる。到底この場所で全てを語りきれるものではない。学友同士のJJフレンチとエディ・オジェイダがTWISTED SISTERの母体を作ったのが'73年のことだった。結成当時はNEW YORK DOLLSに雰囲気がそっくりだったが、'70年代という時代がグラム・ファッションであるから真似た訳ではない。むしろ、“ロッキーホラー”のティム・カリーに見えるかもしれない。何しろ、クラブ下積み時代は全く相手にされず、どこのレーベルからもお払い箱であった。余りに売れないので、売れる為には何でもやったという。だからこんなトランスベスタイト(女装者)のようなケバケバ・メイクにハデハデ・コスチューム、そしてメチャメチャな発言をして注目されるが勝ちと考えた…と20数年前、ヴォーカリストのディー・スナイダーはインタビューでそう語っていた記憶がある。
'82年にEP、そしてやっと初のアルバム『Under the Blade』をリリースした。この作品はUFOのピート・ウェイがプロデュースし、予算的な面から決して良いクオリティーではないのに、イギリスのアンダーグランド・シーンでヒットした。
ようやく'84年にリリースした『Stay Hungry』が'80年代を代表とするロック・アンセムとなった「We're not gonna take it」「I wanna rock」のメガヒットを生む。アーティストのプロモーション・ビデオがTVで見られるなんて、まだ目新しくて誰もがMTVに釘付けになっていた初期の頃であった。それからというもの、彼らの人気は絶大なるファンの支援を受け続け…といったシナリオにはならなかった。彼らはMTVで露出されすぎ、もう新鮮な怪物ではなかったのだ。人気が下火になったことをいち早く察したディーが'87年秋に脱退。
あれから20年…。
TWISTED SISTERにもその間、色々な事があった。一度は解散したものの、それぞれがソロ活動を起こし、JJはマネージメント会社を設立していた。'98年にはメンバーと一緒に映画のサントラをレコーディングするなど、交流は保っていた中、ニューヨークのワールド・トレード・センターで、あの忌々しい911テロが勃発。被害者を支援するチャリティーコンサートに出演したことが現在のTWISTED SISTERを完全復活させた。その後、出演依頼が殺到し、世の中が彼らを求めていることを再認識せざるを得なかった。この映像の会見でもJJは語っていたが、アメリカだけでなく、再結成して以来、既に23カ国で招聘されている。残念ながら日本を除いて…。
それでも彼らは、日本ではまだ正当な評価を与えられないのだろうか。カリフォルニア州知事選挙テーマソングとして、「We're not gonna take it」が使われ、多くのアーティストもカバーしている上、現役のバンドなのに『Twisted Forever』なんぞトリビュート・アルバムも作られ、Sebastian Bach. MOTORHEAD, ANTHRAX, Joan Jett他、豪華メンバーが参加した。
そして'04年には「Stay Hungry」が再録され、未発表曲と共に『Still Hungry』という名前でコンパイル。昨年は『A Twisted Christmas 』と題されたド派手なクリスマス・ライヴCDが、DVDは今年発売された。
'80年代再評価の機運が熱したRocklahoma。このチャンネルでの全27本、TWISTED SISTERにて終了。
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TWISTED SISTER:
Dee Snider - Vocal
Eddie "Fingers" Ojeda - Guitar
Jay Jay French - Guitar
Mark "The Animal" Mendoza - Bass
A. J. Pero - Drums



