デンマーク出身のヴォーカリスト、マイク・トランプと、ニューヨークを拠点として活動していたギタリスト、ヴィト・ブラッタは、アメリカン・ロックとはまた一味違った独特の個性を持ったWHITE LIONを生み出した。洋楽でありながら日本から火がつくバンドは珍しくないが、彼らもその類に入る。日本での注目がイギリスで輸入盤をブレイクさせたという実例を作ったのは、WHITE LIONが奏でる扇情的な哀愁のメロディーと、ヴィトの繊細なギター・センスが理由だと言えるのではないだろうか。セカンド・アルバムはアメリカでも大ブレイクしたが、その後に商業的ロックを狙いすぎて失敗したパターンに陥ってしまう。マイクはその頃の自分を反省して、現在に至るまで独自で活動してきた努力家である。マイクは、WHITE LION名義で活動するな、と元の仲間、ヴィトから法的に訴えられたこともあり、この夏、POISON / RATTと共にツアーする予定がキャンセルになったりと問題を抱えていた。しかしマイクの話によると“もう問題はない”と断言していた。今年中にリリースされるはずだったニューアルバム『Return of the Pride』もそれが理由で延期になったようだが、来年早々発売が決まったようだ。
マイクが本映像内で語っているような「ヴィトは隠居している」説とは少しニュアンスが違い、ヴィトとしては「その時が来たら・・・」と再結成を決して否定してはいない。父親の長期闘病の看病をしており、彼には現在、WHITE LIONの再結成よりも優先したいプライベートな深い事情があるようだ。そしてマイクが違うミュージシャンとWHITE LION名義で活動していることに、あまり好感は持っていないのも事実ではある。彼はマイクに待っていて欲しかったようだが、マイクにはそんなに長い期間待っていられない彼なりの事情がある事も理解できる。しかし、いつか一緒にプレイする日は必ず来ると予感できる。


