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UPDATE:2007/11/28

10月下旬に来日したSCORPIONSのドラマー(元MONTROSE/KINGDOM COME/MSG/WARRANT)、ジェームス・コタックは、公演後そのまま日本に滞在し、自分のバンド、KOTTAK のツアーを行った。「10日ちょっとオフがあったんで、家に帰ってのんびりするか、そのまま日本に残ってライヴをするか?って考えたら、当然ライヴをするよ!大きなアリーナやホールじゃなくて、小さなライヴ・ハウスでやりたかったんだ。20~30人位しか観客がいなくたって構わない!だって、俺自身がロック・ファンなんだから!みんなと楽しみたいのさ!俺はまだまだハングリーだよ。幸い、SCORPIONSみたいな素晴らしいバンドでプレイ出来て、とても感謝している。でも稼いだお金はみんなKOTTAKの活動のために費やしてしまうくらいさ」と、音楽への愛情を熱く語るジェームス。彼ほど純粋に音楽そのものが大好きで、ロック・スター気取りをしないミュージシャンもなかなか珍しい。ライヴが終って自らCDを売り、サインをしたりファンと喜んで写真を撮る姿は、ワールド・クラスのビッグ・バンドのメンバーとは思えないフレンドリーさだ。
KOTTAKは10年前にロサンゼルスで結成された。ジェイムスはドラマーでありながら、実は自分のバンドではヴォーカル&リズム・ギターを担当している。また、自分のバンドではジェームス・コタックではなく、“ジミー・ラチェット”と芸名を使っている。どうやら、自分のバンド名とラストネームが一緒なのは誇張し過ぎて好きではないらしい。ドラムを叩いているのは彼の奥さんであるアセィーナ(日本のファンから“アテナ”と呼ばれてしまっているが、英語読みではアセィーナが正しい)だ。彼女はMOTLEY CRUEのドラマー、トミー・リーの2歳年下の妹である。「私は別にトミーと一緒にドラムを叩いて育ったわけじゃないの。むしろ私はヒップホップとかダンスに夢中だったのよ。ある日、両親がダンスに行かせてくれなくて凄く頭に来ていたら、トミーが防音してあるガレージに連れて行って、ドラム・セットの前に座れって言うの。スティックを差し出して、“叩いてごらん!スカっとするぜ!”って。それからよ、私がドラムに夢中になったのは!でもね、トミーだって私と一緒にバレエとタップ・ダンスを習っていたのよ。だからあんなにリズム感がいいんでしょうね!」
結成当時はKRUNKという名前だったが、自分達の方が古くから使っていたのに同じ名前のバンドがやたら増え、混乱を避けるために改名を決意。バンドの歴史やメンバー紹介はビデオ・インタビューで紹介されているKOTTAKの音楽はCHEAP TRICK+GREEN DAY=Punk'n'Rollバンドだと自ら表現しているだけあって、ジェームスのハスキー・ヴォイスとキャッチーな曲が特徴だ。リード・ギタリストのクリス・シェリダンは'80年代にLAのクラブ・シーンを賑わせたSWEET SAVAGEの元メンバー。'91年に自分が操縦していた飛行機の墜落事故で奇跡的に助かった神の申し子だ。背骨を骨折した為、普段は車椅子だが、ステージではスツールに座っていることを全く感じさせないエネルギッシュなギターを弾く。自分の力でどこへでも出かけ、日本で車椅子のタイヤがパンクしても、ひとりで自転車屋を探して修理して貰ったそうだ。ベーシストのプライス・ヴァーノンはマイケル・シャンカーのバンドでベースを弾いていたレヴ・ジョーンズの地元(オクラホマ)仲間だ。レヴは今年の初めまでKOTTAKに在籍していたが(アルバム『Therupy』にも参加)、STEELHEARTに参加した為に、プライスを後任として紹介した。このプライスとクリスの2人は“パンク”と“ヘヴィーメタル”といった対照的なルックスだが、これぞまさしくKOTTAKの音楽にマッチしているようだ。ライヴではシンディー・ローパーの「Money Changes Everything」や、SCORPIONSの「Holiday」などをパンク・ヴァージョンにしてエネルギッシュに聴かせる。
日本ツアー中、アセィーナが体調を崩した為、急遽、元LA'CRYMA CHRISTIのレヴィンと、元SEX MACHINEGUNSのヒマワリ(DUSTER 3)が交互に見事な代役を務めた。彼らはコタック・チルドレンと自称する根っからのロック好きなミュージシャンとして、国際交流も深めていた。'93年にリリースされた日本のジェット・フィンガー、横関敦も飛び入し、15年ぶりの共演も実現。後半はジェームスが飛行機の問題(注1)によって残り2本のライヴをキャンセルしなくてはならなかったことを本当に残念がっていた。成功を手にして満足している人もいれば、常に自分の好きなことに貪欲な人もいる。後者のジェームス・コタックのダイナミックな情熱には脱帽するファンもかなり多く、またきっと元気な4人で日本に戻ってくることを待ち望んでいるだろう。

注1:SCORPIONSのルーマニアでのショーがあり、諸事情によって最初に予定していたルートで飛行することが難しくなり、急遽、空路変更しなくてはならなくなった為、数日早く日本を出発する以外、選択肢がなくなった。ジェームスは自ら国際電話をしながら色々な航空会社や旅行会社に問い合わせ、何とか残りのショーをキャンセルしないで済む方法を見つけようとギリギリ明け方まで努力はしていた。残されたメンバーはライヴを予定していた当日、ライヴハウスに出向き、楽しみにしていたファンにお詫びと伝え、何曲かジャム・セッションをしていた。

  • KOTTAK
    Jimmy Ratchitt(James Kottak) - Vocal & Guitar
    Athena - Drums
    Chris Sheridan - Guitar
    Price Vernon - Bass

The Latest Release

Therupy
KOTTAK
発売日:2006/09/12

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