'08年5月末にSIMPLE PLANのオープニング・アクト公演で大喝さいを浴びたカナダはモントリオール出身のYOUR FAVORITE ENEMIES(以下、YFE)。インディーズとしてセルフ・プロモートするバンドは全世界に沢山存在するが、無名のバンドが東名阪のホール規模でツアーが出来るという快挙を成し遂げた。勿論、同郷のSIMPLE PLANからのリクエストも助けただろうが、それでもYFEの場合は一癖も二癖もある独特の個性と、強い支持を得ている理由が他にあったのだ。
このバンドのリード・シンガー、アレックスは以前ソーシャルワーカーとして社会福祉活動に携わる傍ら、音楽活動を通してこの世界や人々にどうしたらインパクトを与えられるかという構想を練っていた。そういった価値観に同感した仲間たちが集まってバンドの母体が生まれ、ライヴを通して子供たちに勇気や希望を与えてきたのだ。やがてアレックスはソーシャルワーカーとしての観点から、先進国で自殺率がトップクラスに位置する“自殺大国”日本の現状を知り、自分達の音楽を通して人に勇気付けるパワーを与えられたら…という強い信念を表面化したいと望むようになる。
日本だけでなく、カナダも同様に高い自殺率なだけに、彼はこの現状を放っておくことができなかった。自殺者の殆どは弱い人間なのかもしれないが、少なくとも若者に関しては正確な判断ができなかったり、社会自体に問題があったりするのかもしれない。が、アレックスの確固たる姿勢は全世界の主要都市に専属のボランティア・スタッフを生むまでに達した。そんな共感者のスタッフやバンドとファンの距離を縮めたプロモーションは瞬く間に大成功。特にMySpaceを利用して、個人的なメッセージを送ったり、悩みを聞いたりしてその絆をより深いものにしていった。
海外の方が遥かに地上波よりもネットの普及が幅広いが、ネットによるネットから生まれたロック・バンドの代表格と言っていいだろう。この映像が映し出す彼らの音楽を超えたメッセージには、誰もが注目するべき価値がある。ファン達もYFEと一緒に世界を変えたいと願っている。人種差別や自殺、犯罪…社会のネガティヴな問題をポジティヴな力に変えていこう…という想いがYFEの音楽に投影されているのだ。
<アーティスト提供によるMySpaceのYOUR FAVORITE ENEMIESストーリー>
YOUR FAVORITE ENEMIESのメンバーであるアレックス・フォスター(ヴォーカル)、ジェフ・ボーリウ(ギター)、セフ(ギター)、ベン・レメリン(ベース)、ミス・イザベル(ヴォーカル兼キーボード、)そしてチャールズ・モーズ・アリシー(ドラム)がバンドを結成した'06年11月、彼等はある重大な決断をする。それは、彼等の運命共同体的価値とメンバーが持つ“DIY精神”を基礎に、バンドのキャリアにおけるあらゆる側面を運営することだった。バンドの人権問題への真摯な取り組みと、バンドの司令塔アレックス・フォスターがアムネスティ・インターナショナルの熱心なスポークスパーソンとして、また若者の情熱的な代弁者として活動していたのは周知の事実。これにより、バンドはすでに広く知られ、荒削りだが洗練されたメロディ感覚と内省的かつ力強い歌詞を巧みにブレンドしたYFEサウンドは、瞬く間に世界中の熱狂的音楽ファンを虜にした。そして、彼らファンは、バンドへの情熱を傾け、有機的かつ自然発生的に、驚くべき数のStreet Team、コミュニティー、ファンサイトそしてフォーラムをこの地球上の全ての主要都市で出現させている。
その結果、こうした驚異的サポートに触発され、また、この唯一無二のYFEサウンドを切望する驚くほど大量のリクエストが殺到したため、彼等6人は、'07年4月、自主レーベルHopeful Tragedy Recordsの設立を決意。同年6月1日、YFE初となるEP『And If I Was To Die In the Morning… Would I Still Be Sleeping With You』(セルフ・プロデュース5曲+EPのみ収録のボーナストラック1曲)を同レーベルより全世界送料込みでたった10ドルという価格でリリース。しかし、当時のバンドのアドバイザーらは、それを無謀なやり方と決めつけ成功を疑問視。結果、彼らの強硬な反対に遭い、バンドは必要なサポートを得られないという事態に直面した。それでも彼らは、忠実なファン達を第一にするという確固たるヴィジョンを保ち続け、モントリオールから東京に至る、世界中の彼らの EPを待望するファンのために、無謀とも言える低価格かつ世界均一価格でのEPリリースの実現化に踏み切った。
多くの人々が歴史的大失敗とバンドのキャリアにおける大失態を予想していたが、インディーレーベルを設立し、ファンの気持ちに応えるべくレーベルのオンライン・ストアのみでEPを販売するという決断は、結果としてYFEの決定的な分岐点となり、バンドは様々な活動を行い、'07年を終えた。仏“ROCK ONE”誌をはじめとする数々の国際メディアにインディーバンドとしては異例の扱いで取り上げられ、夏には東京でのMeet and Greetを開催、秋にはバンド初となるヨーロッパ単独プロモーション・ツアーを敢行、'07年末にはEPの売り上げは3万枚を記録。加えてマルチメディア部門をHopeful Tragedy Records内に設立。ウェブ上で斬新な企画を進め、毎週更新のポッドキャスト配信番組<YFE-TV>を制作し好評を博している。こうした様々な取り組みにより、YFEは、非従来型音楽モデルから続々と登場している新たな「DIY」バンド達の中でも最もエキサイティングなバンドの一つとして頭角を現しつつある。
言うまでもなく、彼らを待ち構える未来を占う上で'07年が好調の前触れであったとするなら、'08年は、このモントリオール出身の6人のミュージシャンにとって間違いなく面白くなるはずだ。ちなみに彼らは、すでにBillboard Magazineが選ぶ'08年要注目バンド・トップ5のひとつとして紹介されているほどである。そして彼等のバンドとしてのヴィジョンに基づいて、ニュー・アルバム『Love Is A Promise Whispering Goodbye』はHopeful Tragedy Recordsより6月リリース。ファンの期待を裏切らぬよう、その準備に余念がない。
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YOUR FAVORITE ENEMIES:
Alex Foster - Vocal
Jeff Beaulieu - Guitar
Sef - Guitar
Ben Lemelin - Bass
Miss Isabel - Vocal & Keyboards
Charles Moose Allicy - Drums


